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2017年4月17日

「織物屋がつくる傘・日傘展」のご案内

 

 

 

創業150年を迎えた、甲州織の傘生地を手掛ける槙田商店。生誕100年を迎えた、スウェーデンの陶芸家で、戦後最大の陶器デザイナーと言われる、スティグ・リンドベリ。そんな二者がコラボして、素敵な傘が生まれました。

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リンドベリのデザインを、織り地で表現するのは、実は世界初の試みでした。

陶器と布地では、もちろん見え方が違ってきます。さらに、槙田商店の傘生地は、“先染め”という手法で作られています。先染めとは、糸を先に染めてしまい、その糸を使って、生地を織り上げていく手法のことです。

そのため、柄は織り柄とは違い、染めたままの色で出るわけではないのです…

想定していた色とは微妙に違っていたり、監修についていただいた、リンドベリのご遺族の方からのOKがでなかったり。

しかし、メーカーの方々のそんな苦難を経て作られた傘は、長傘も折傘も、どれも素敵です!

201704makita&lindberg8(▲写真:左から、ポテリー/ムラサキ、アカ、アオ、フルクトダーラ/シロ×ベージュ、シロ×クロ)

 

201704makita&lindberg2(▲写真:手前から、ポテリー/アカ、アオ、ムラサキ、フルクトダーラ/シロ×ベージュ、シロ×クロ)

 

先に述べたように、先染めという手法は難しい物ですが、織り上げられた布地の柄には、えも言われない立体感があります。

また、裏地と表地とでは色が違っているところも、大きな魅力の一つです。プリント柄の傘では体験できない事ですが、裏地にくっきりとした色があると、色によっては顔色をぐんと良く見せてくれます!

201704makita&lindberg4(▲写真:ハーバリウム 青)

 

▼ところで、こちらの傘地には、横糸と縦糸、合せていくつの色が使われているように見えますか??(写真:ハーバリウム 青)

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正解は4色です!横糸に3色、縦糸に1色の糸が使われています。

織り柄独特の立体感のせいか、もっと多くの色が使われているように見えます。

 

そして4月15日、槙田商店の職人さんに、monovaのギャラリーにて、リンドベリデザインの傘地を使った、傘張の実演をしていただきました。

しっかりした生地なので、針を刺していくのは大変そうに思えますが、職人さんはすいすいと縫い進めていらっしゃいました。布の硬さを感じさせない、あざやかな手仕事です。

201704makita&lindberg6(▲写真の傘地:ドレイプス グリン)

 

布が固いことを、「布が強い(こわい)」というのだと教えていただきました。どんな糸で織られた布がこわいか伺ったところ、

「細い糸なら、密度が高くなるからこわくて、太い糸だと、分厚くなるのでこわいです」 とのこと。それを聞いた時には、無性に頭が下がる思いがしました…!

傘作りには、他にもこだわりがたくさん詰まっていることを教えていただきました。槙田商店さんの傘を差したときの傘地のハリ、その手ごたえが感動的なのですが、それは、傘生地と傘の骨の形をベストな形で組み合わせることによって生まれていることなども、教えていただきました。

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▲布の端の、この微妙な曲線の違いによって、完成したときの傘のフォルムが、ころんと丸くなるか、すっと裾広がりになるかも変わります。

じつに奥深い世界です…

実演は終わってしまいましたが、槙田商店×リンドベリの傘は、まだまだこちらでご覧いただけます。コラボの傘は全品雨晴兼用ですので、雨の日も晴れの日も一緒にいられる素敵な傘を探してみませんか?

 

「織物屋がつくる傘・日傘展」

会期:2017年4/13~2017年4/25

10:30~19:00(最終日は17:00まで)水曜定休

会場:monova gallery

場 所:東京都新宿区西新宿3-7-1 リビングデザインセンターOZONE  4階

主催:槙田商店

 

written by higashikawa